減量期は、血糖値の急上昇に気をつけろ!
減量期について、まず勘違いしないでいただきたいのは、「食事の量を減らすわけではない」ということです。
糖質や脂質を減らし、タンパク質中心の食事内容にすることで、脂肪の燃焼を促し、体を引き締めるから。
当然ですが、減量期は新たに脂肪がつくことを避けたい。
そこで必要なのが、脂肪が体に蓄積されるプロセスについての知識です。
「油物を食べると脂肪がつくのでは?」と考えた人も多いと思うが、物事はそれほど単純ではありません。
体脂肪が体に蓄えられるプロセスを解説します。
食事をして糖が消化吸収されると、血糖値が上昇し、それを下げるために膵臓から「インスリン」というホルモンが分泌されるのですが、その過程で中性脂肪が生成されます。
この際、血糖値が急激に上がれば上がるほど、生成される中性脂肪は多くなります。
逆に言えば、血糖値の上昇が穏やかであればあるほど、生成される脂肪の量は少なくなると言えます。
▼血糖値の上昇度合いは自分でコントロールできる!
ここで重要なのが、血糖値の上昇は食事の仕方でコントロールできるということです。
よく「GI値」という言葉が出回っていますが聞いたことがありますか?
GI値とは、「グリセリンインデックス値」の略称で、血糖値がどれくらい上がるかを示す数値、各食材によって違います。
つまり、GI値の低い食品を食べることで、血糖値の上昇を抑え、脂肪がつきにくくなるのです。
どんな食べ物のGI値が高いか、詳しくは本書の表を参考にしていただきたいですが、基本的には白米、うどん、パン、パスタなど、糖質が高いものはGI値も高い。
逆に糖質が低いものは、基本的にGI値も低いと思って間違いありません。
70以上が高GI、55以下が低GIと覚えておきましょう。
また、食前に食物繊維をとることも、血糖値の上昇を抑える効果があります。
食物繊維は、干しシイタケやエノキなどのキノコ類、ヒジキやワカメ、焼き海苔などの海藻類に多く含まれています。
たとえば、エノキとワカメの味噌汁を飲んだり、海藻サラダを食べてから主食に移れば、血糖値の上昇を抑えることができるので、意識してみましょう。
なお、食物繊維は、レタスなどの葉物野菜に多く含まれるイメージがありますが、実際にはそれほど含まれていません。
ちなみに、増量期は、血糖値の上昇を緩やかにする必要はありません。
むしろ、白米、うどん、パン、麺類を食べて、急激に血糖値を上げたほうがすぐにエネルギーになって、たくさんのトレーニングをこなすことができるからです。